SiC半導体はシリコン (Si) と炭素 (C) で構成される化合物半導体です。これまでのSi半導体と比べ、オン抵抗が圧倒的に小さい(大きな電流を流すことができる)、バンドギャップが大きいため耐圧が高い(高い電圧をかけることができる)、高速動作(高い周波数でも動作する)、高温動作(400度でも動作)といった特徴があります。これらの特徴を活かし、大電力を扱う次世代パワーデバイスとして注目されています。
福島SiC応用技研は、このSiCデバイスを用いて、10kVから数百kV、10Aから1000 Aといった、高電圧、大電流を扱う回路設計、生産を行う技術を持っています。 SiC半導体は、大変優れた特性を持っていますが、これを十分に活かすには、実装技術、回路設計技術が重要です。当社では、回路設計技術として、直列共振回路を用いながら高出力と安定性を実現した回路を実用化しています。さらに、これを実現する実装技術として、セラミック基板へSiCチップの直接実装を実現する技術・ノウハウを保有しています。下表は、これまでの通常実装SiCデバイスを用いた場合と、セラミック基板実装した場合の比較例です。 当社実装技術により30倍以上の電流、100倍位以上のスイッチングスピードを実現します。
最大パルス電流 | 平均電流 | パルス周波数 | DCモード | |
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新技術 | 最大240A | >60A | >100kHz | 最大60A |
従来品 | 最大80A | <数A | <1kHz | 1?2A程度 |